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明治製菓 プレゼント・レコード
(1回目)THE TIGERS RECORD SHEET
(2回目)THE TIGERS 天地創造ものがたり
(3回目)THE TIGERS カラーレコード

THE TIGERS カラーレコード

ハーフ&ハーフ/広告でのキャッチ・コピーは「これこそ、タイガースのR&B!」 タイガースの子守唄/広告でのキャッチ・コピーは「あなただけにそっとささやく」 夢のファンタジア/広告でのキャッチ・コピーは「あまく切なくロマンを歌う」 あなたの世界/広告でのキャッチ・コピーは「ジュリーが乙女の心を歌う」 遠い旅人/広告でのキャッチ・コピーは「孤独なジュリーが切々と歌う」
ピクチャーレコード表/他とは曲調が異なり、岸部修三の黒っぽいリード・ヴォーカルをフィーチャー ピクチャーレコード表/ジュリーの完全なソロなので「夢のファンタジア」の写真と入れ替えた方が良かったのでは… ピクチャーレコード表/ジュリーしか写っていないが、曲はメンバーのコーラス入り ピクチャーレコード表/ほとんど全編ハーモニーで唄われる ピクチャーレコード表/宮川泰が書いたタイガースの曲は、これのみ
ピクチャーレコード裏 ピクチャーレコード裏 ピクチャーレコード裏 ピクチャーレコード裏 ピクチャーレコード裏
ハーフ&ハーフ タイガースの子守唄 夢のファンタジア あなたの世界 遠い旅人
(2分09秒=CDでの実測)
作詩=林道子
補作詩=なかにし礼
作曲=鈴木邦彦
編曲=村井邦彦
レコード番号:MCR-1001
(3分20秒=CDでの実測)
作詩=藤本泰子
補作詩=なかにし礼
作曲=村井邦彦
編曲=村井邦彦
レコード番号:MCR-1002
(2分57秒=CDでの実測)
作詩=松島由美子
補作詩=なかにし礼
作曲=すぎやまこういち
編曲=村井邦彦
レコード番号:MCR-1003
(2分40秒=CDでの実測)
作詩=伊藤栄知子
補作詩=なかにし礼
作曲=加瀬邦彦
編曲=村井邦彦
レコード番号:MCR-1004
(3分08秒=CDでの実測)
作詩=荒薦規子
補作詩=なかにし礼
作曲=宮川泰
編曲=村井邦彦
レコード番号:MCR-1005
自社のコマーシャルにタイガースを起用していた明治製菓が1968年に2度行なった販売促進キャンペーンに引き続いて、1969年にも第3弾企画が展開された。
明治チョコレート(デラックス、ハイミルク、ブラック)の包み紙150円分と切手150円を一口として応募すると、全員もれなく5枚のレコードの(応募者が指定した)いずれかがもらえるというもの。
今回の景品は前回までのようにポスター等は無く、レコードに絞ったものであり、それもソノシートではなくレコード盤、しかも盤にカラー写真が印刷されたピクチャーレコード(打ち出しでは「カラーレコード」)が5種類と、大幅にグレード・アップ。

内容的にも、まず「タイガースにあなたの歌を」と歌詩募集コンテストを実施し、その入選作5編にプロが曲を付け、タイガースが唄ってレコード化するという、ファンにとっては夢みたいな企画(入選者5人にはそれぞれ賞金5万円とタイガース全員のサイン入りの賞状が贈呈されたが、それより何より自分の書いた詩をタイガースが、ジュリーが唄ってくれるということは凄まじいインパクトだったに違いない)。
スタッフも豪勢で、全曲なかにし礼が補作詩、作曲は、すぎやまこういち、村井邦彦、加瀬邦彦と、それまでにタイガースの曲を書いたことがある3人に加えて、渡辺プロに縁の深い大作曲家・宮川泰とGSムーヴメントの代表的作曲家の1人であった鈴木邦彦が特別参加し、それぞれ担当(筒美京平以外の当時の重要なポップス系作曲家が大集合という感じ)。 なお、編曲は当時のタイガースの音楽監督の立場にあったはずの村井邦彦が統一して手掛けている。
いずれも ここでしか聴けないオリジナル曲となるものであり、これは前代未聞の企画ではないでしょうか。
主催者発表では153,862編の応募があったとのことだが、選ばれた詩を書いた5人はいずれも女性だった(男は何をしていたんでしょ、それとも女性名のペンネームもあり?)。

景品発送は4月10日から行なわれたようだ。 しかし、歌詩募集の締め切りが3月10日で、その1か月後からレコードが実際に発送されたとすると、レコーディングはもちろん、プレス等のレコード製作にも時間が掛かることを差し引くと、作曲する時間は余裕が無かったと思われるのだが…(曲を先に仕上げておいて、なかにし礼が詩を後から当てはめるというケースがあったかも)。
また、歌詩募集が告知されたのは加橋かつみ在籍時であるが、脱退が発表されたのが締め切り直前の8日、新メンバーとして岸部シロー加入の記者会見が開かれたのが15日となると、この5曲のレコーディングも急ピッチで行なわれたはず(録音日は明らかになっていない)。
そして、シングル「美しき愛の掟」発売と前後して、このレコード・プレゼント・キャンペーンも始まるという、ファンにとってはいっぺんに出費が重なる事態となった訳だが、もちろん それは、ウレシイ悲鳴だったろう。

このキャンペーンは当初 6月末の締め切りだったが、今までと同様、好評とのことで8月末まで延長されることになった。
なお、同時期に明治チョコレートは提供するラジオ番組でGS人気投票を実施、当然のごとく他を圧倒したタイガースの全国縦断コンサート「チョコで選んだGS日本一 ザ・タイガース ショー」が、4月6日から6月15日まで全国各地で開催された。 やはり明治チョコレート150円分を一口として申し込むと抽選で招待券が当たった。このページの最初に戻る
上記のレコード・プレゼントと併せて、メンバー・チェンジした新生タイガースの絶好のアピールの機会になったはずだが、実は加橋かつみ在籍時から準備していた企画を、そのような形にアダプトしたものだろう。
さりげなく「チョコレートをテーマにした歌なんか、すてきじゃない?」とコメントで誘導
↑歌詩募集の広告
「あなたの世界」の方の写真は、現品とは多少異なっている
↑入選作が決まっての広告
ショー招待の方のみ「チョコバー」の包み紙でも応募可…微妙なマーケティング?
↑コンサート招待企画とのダブル広告
見出しには「8月31日までしめきりが延びました」とあるが、応募方法の文中では6月30日までとなったまま
↑締め切り延長の追広告
この最終時期では明治チョコレートの包み紙なら何でも応募OKということになっている
↑最終時期の広告
ジャケット裏側はこのようになっていた
右側の封印している銀色テープが邪魔
前2回とは異なり、今回はソノシートではなくてレコード。 サイズはシングル・レコードより小さい12.7cm、33回転盤、音はモノラル。
それぞれ異なるカラー写真を使ったピクチャー盤(プレスはピクチャーレコードを専門としていた日本ミュージカラー)。 盤の裏面とジャケットは共通デザインだが、タイトル等も各々印刷されており、色も異なる。
ジャケットは封筒型で裏面には直接宛名が書けるようになっており(右上の写真)、住所・氏名が書かれたものが今でも中古品で流通しているのだが、何も書かれていないものも多い。 おそらく、まとめて何枚も発送する場合には、別の封筒に入れて郵送されたのだろう。
ただし、その場合でもレコード取り出し口は銀色のテープで封印されていた(このテープ跡が気になるんですね、右下写真の右フチ部分)。 楽譜も掲載された歌詩カード付。
各曲とも、B面には「明治チョコレートポップス オーケストラ」名義でカラオケが収録されている。 A面のレコーディングで使われたオリジナル・カラオケのはずだが、「ハーフ&ハーフ」ではエンディングが20秒以上も長く、フェイドアウトせずに終了する。

これらの5曲は、このレコードでしか聴けなかったが、1974年11月21日に発売された2枚組ベストLP『タイガース物語』Vol.1とVol.2の予約購入特典である4曲入りEP『THE TIGERS STORY』に「夢のファンタジア」が収録された。 しかも、ステレオ・ミックス!
そして1990年12月21日にリリースされた『パーフェクトCDボックス』の内の1枚でレア音源を集めた『LEGEND OF THE TIGERS』(後に単独でも発売)には、この5曲すべてがステレオ・ミックスで収録された。 しかし、レコードB面に収録されていたカラオケ音源は未収録。

その後、2002年3月21日発売の『レア&モア・コレクションIII 〜ノベルティ・レコード編〜』でカラオケもCD化されたが、ヴォーカル・ヴァージョンも含めて、このCDでは当時のレコードと同じくモノラルで収録。

カラオケ5曲が収録されたB面の盤レーベル/各曲のタイム表記もされており、歌入りヴァージョンより長い「ハーフ&ハーフ」は2分30秒なお、1969年当時、プロモーション盤として、この5曲をカラオケ共に収録したLPがプレスされた(左の写真)。 関係者やマスコミの他、作詩コンテストの入選者・佳作者にも配布されたと思われる。

ジャケットは特に作られなかったようで、盤レーベルに「明治チョコレート ザ・タイガースの歌」とのタイトルや曲目クレジット等が印刷。
レコード番号は無く、盤のマトリクス・ナンバーはA面 MES 3035/B面 MES 3036、上記のピクチャー盤と同じ日本ミュージカラーのプレス。
(このプロモLPは当方の手元にはありませんでしたが、入手されたという東京の渡辺和重さんから、左記の画像をご提供いただきました。 ありがとうございます。 さらに併せて寄せられた情報によると、このLP収録音源はカラオケも含めて全部ステレオ・ミックスとのこと。 カラオケがステレオ・ミックスで聴けるのはこれだけということになります!)
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