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タイトル/ジャケット
パッケージに関するデータ/コメント
ジュリー/沢田研二
Julie
オリジナル盤の帯/帯コピーは「輝きとあこがれにみちたジュリーの世界!<全曲オリジナル>」「デラックス・カラー・ポスター付」 アルバム:ジュリー/沢田研二
ポリドール再プレス時の帯/帯コピー等は上記と同一だが、「デラックス・カラー・ポスター付」のクレジットは無い 安井かずみ、村井邦彦、東海林修+ジュリー
(↑ジャケット裏面)
いずれもジュリーは居なくなる!
(↑透明シートを外した状態)
再発LP MR3222の帯/帯コピーは「輝きとあこがれにみちたジュリーの世界 !!」 再発LP MR3222のジャケットは、上記オリジナル盤のような特殊仕様ではなく、カラー印刷部分もモノクロになっている
(↑再発LPのジャケットと帯)
これらの写真は、オリジナル盤には使用されていない
(↑再発LP裏面と付録ポートレート)
[LP] 1969年12月15日発売
[発売日では、12月 5日となっている資料もある]
レーベル:ポリドール(発売:日本グラモフォン)
レコード番号:MP-1465(以前のSMPで始まる番号は使われなくなった) 価格:\1750

見開きジャケット。
デザインは凝っており、沢田研二の肖像写真が印刷された透明ビニール・シートが、ジャケット外側全面と内側の一部まで被さっている仕様。 LP6面サイズの大型カラー・ポスター付。
ジャケット・デザイン担当者のクレジットは無いが、廣野展生が手掛けたとのこと。 当時タイガースのマネージャーだった中井國二の「何か変わったこと出来ないか」との言葉を受けてデザインしたものらしい。 また、付録ポスターの写真は夢の島で撮影されたものだが、これには廣野のテイストが反映しているようだ(『レコード・コレクターズ』誌 2002年7月号の記事「ジャケット・デザイン・イン・ジャパン」より)
ジャケットを見開いた左側部分まで透明シートは被さっている やはり、ジュリーの写真は透明シートの方に印刷されている タイガースのメンバーの写真も、ポスターの四隅やコラージュの中に使われている 荒涼とした風景の中に、目立たないがジュリーが小さく写っている オリジナルの「グラモフォン」盤の帯の一部 こちらは「ポリドール」再プレス盤
ジャケット内側の一部
右側は透明シートを外した状態
付録大型ポスターの両面
右側の方には歌詩が印刷されている
右側は再プレス時の帯
「ポスター付」クレジット無

1968年1月4日に正式スタートしていた『オリジナル・コンフィデンス(オリコン)』誌のシングル・レコードのチャートに続いて、LPチャートが1970年 1月 5日付でスタート。 このアルバムは、その最初の週で2位にランクイン。 それが、そのまま最高ランクとなった。 ランクイン中の売り上げ枚数は69,000枚。
(ちなみに、その時の1位は『花と涙/森進一のすべて』だが、森進一のLPはベスト10内に何と4枚もある。 当時のLP売り上げでは演歌や洋楽が強かったようだ。 なお、タイガースのLPがチャートに登場するのは1970年9月発売のベスト盤『アゲイン』が初めてなので、この沢田研二のソロ・アルバムの他、加橋かつみの『パリ 1969』やサリー&シローの『トラ 70619』の方が先にランクインしていたことになる)

また、以下の再プレスがある。
1971年11月頃〜  上記と同じだが、レコード会社名が「ポリドール」に変更されたもの *現品確認済(下記写真参照)
オリジナル盤は「MANUFACTURED BY NIPPON GRAMMOPHN CO., LTD. JAPAN TO 6912」のクレジット、ちなみにGRAMMOPHONのはずがミスプリントされている (ジャケット裏側下部のクレジット)

[以下は規格が異なる再発売]
[カセット] 1979年 7月25日 アポロン 番号:KSF1184 \2500
現品は手元にありませんが、カタログの写真等によれば、パッケージは別デザイン。
なお、これはカセットとしても再発売で、これ以前には『ジュリーの魅力』というタイトルでカセット、および8トラック・カートリッジ・テープも発売されていたらしい。 パッケージも、それぞれ別デザインだったようだ。

[LP] 1979年12月21日 ポリドール 番号:MR 3222 \2500
帯は、この再発用のデザイン。
ジャケットも上記オリジナル盤とは異なり、顔が直接印刷されているシングル・ジャケットに変更。
裏面はデザイン違い。
また、LPサイズのカラー・ポートレート(裏側に歌詩印刷)付。
[以下、CDでの再発売]
[CD] 1991年 4月26日 東芝EMI (レーベル:EAST WORLD) 番号:TOCT-6068 税込\2500
1991年 2月〜4月に、デビュー25周年記念として、ライヴ盤を除くポリドール時代のオリジナル・アルバム20枚と当初はカセットのみのリリースだった『ジュリー・ソング・カレンダー』が、沢田研二が移籍していた先のレコード会社である東芝EMI にて、まとめてCD化されたが、その1枚として発売(なお発売当時、5枚購入で卓上ポートレート、10枚でオリジナルポーチ、21枚で収納用カートンケースがプレゼントされるキャンペーンが行なわれた)。
パッケージ・デザインは再発LP盤仕様で、裏側もそのLPの裏面写真、付録のカラー・ポートレート写真もブックレット内に使用されている。 また、もともと無かったのだが、CD用にもライナーは書かれなかった。

[CD] 1996年11月20日 東芝EMI (レーベル:EAST WORLD) 番号:TOCT-9561 税込\2000
上記の5年後に、今度はデビュー30周年記念として、上記の21枚+東芝EMI 移籍以降のオリジナル・アルバム11枚が一気に低価格で再発売された(この時もキャンペーンが実施され、10枚購入でライヴ音源セレクションのCD、20枚でシングルB面コレクションの2枚組CDがプレゼントされたが、これらのCDは今に至るまで市販されていないその後、B面コレクションの方は3枚組CD「SIDE-B COLLECTION」として、2003年暮〜2004年初頭辺りに本人の事務所より商品化された)。
当時のタイガース活動中にリリースされた沢田研二のソロ・アルバムはこれだけだが、1970年に『ロックカクテル』というカセット(のみ)がリリースされたとの情報がある。 このページの最初に戻る当方では現品は未確認だが、「最後の恋」「涙のくちづけ」等、(欧米ポップスのカヴァーばかり?)全10曲が収録されているらしい。
レコーディング・データ
森本太郎の日記には、「1969年12月 2日〜10日 ジュリーの単独LP『ジュリー』のレコーディング」との記述があるが、発売日からして、これは明らかな間違い、もしくはミスプリント。
おそらく12月ではなく、10月だったと思われる。
曲の内容に関するデータ/コメント
- 曲タイトル 演奏時間 作詩 作曲 編曲
A面 1 君を許す
NOW I FORGIVE YOU
3分08秒 安井かずみ 村井邦彦 東海林修
2 ビロードの風
TALE OF WIND
2分29秒
3 誰もとめはしない
NOBODY CAN MAKE YOU STOP IT
2分34秒
4 愛のプレリュード
LOVERS PRELUDE
3分21秒
5 光と花の思い出
MEMORIES
2分17秒
6 バラを捨てて
NO MORE ROSES
3分25秒
B面 7 君をさがして
LOOKIN' FOR YOU
3分28秒
8 未知の友へ
TO MY UNKNOWN FRIEND
2分19秒
9 ひとりぼっちのバラード
BALLAD OF SOLITUDE
4分17秒
10 雨の日の出来事
RAINY DAY
2分15秒
11 マイ・ラブ
MY LOVE
2分48秒
12 愛の世界のために
SONG FOR THE LOVE WORLD
3分58秒
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「君を許す」は、このアルバム発売の直前にリリースされたタイガースとしてのシングルA面に同テイクが収録されていた(B面は「ラヴ・ラヴ・ラヴ」)。
「誰もとめはしない」は、タイガースとしてのテイク(ヴォーカルも演奏も異なる)が1969年10月18日に録音されており、CD『LEGEND OF THE TIGERS』に発掘収録されている。 これは「ラヴ・ラヴ・ラヴ」と同日の録音なので、おそらくシングル候補になっていたのだろうと思われるが、結果的には、上記のように「君を許す」がシングルとなった。
「ひとりぼっちのバラード」は、沢田研二のライヴ・アルバム『ジュリーVII The 3rd リサイタル(1973年/中野サンプラザ)』で唄われている。

このアルバムの全作詩を担当した安井かずみとアレンジャーの東海林修は、後にソロ・シンガーとなった沢田研二の数々のヒット曲の作詩とアレンジを手掛けることになる。
ソロ・アルバム第2作の『Julie II 』は全曲のアレンジを東海林修が担当し、ここからは重要なヒット曲「許されない愛」が生まれている。
また、その後のメガヒット・シングル「危険なふたり」は安井かずみ作詩で、やはり東海林修アレンジだった。

だが、『ヒューマン・ルネッサンス』からタイガース・プロジェクトに加わり、すぎやまこういちと入れ替わるようにしてタイガースの音楽監督の座にあった(と言っていい)村井邦彦だけは、全作曲を手掛けたこのアルバムを最後にタイガースのレコードには関わらなくなる(1970年2月に発売されたサリー&シローのアルバム『トラ 70619』の1曲では編曲者としてクレジットされているが)。
「美しい愛の掟」以降、「嘆き」「君を許す/ラヴ・ラヴ・ラヴ」のシングルAB面や明治製菓キャンペーンでの全曲アレンジ、そして映画 『ハーイ!ロンドン』の音楽も担当していたにもかかわらず、この辺りで何か決定的な要因があり、急速に村井邦彦離れが演じられたようなのだが。
はたして、このアルバムは、そうした成り行きとなる原因だったのか、それとも、もともと最後の仕事という形での依頼だったのだろうか…。
[欄外コラム(15)] 沢田研二と加橋かつみのソロ・アルバム制作の背景こちらへ
作成を進めていく途中で、(当方で確定できない)様々な疑問点が生まれてきました。
各ページ内で触れる場合もありますが、触れきれない部分はこちらのコラム欄で取り上げます。
当方が未見の記事や関係者の証言等で、(当方にとって)納得できる結論が導き出されるまで、
疑問のまま問題提起しておきたいと思います。
(一応、当方が考える仮説も提出しておきますが、もちろん解決したら、それを掲載します)
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