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タイトル/ジャケット
パッケージに関するデータ/コメント
ヒューマン・ルネッサンス/ザ・タイガース
HUMAN RENASCENCE/THE TIGERS

オリジナル盤の帯/帯コピーは「ザ・タイガースの素晴らしい世界誕生 !! /………これは、そのなかで力強く歌う五人の若者のアルバムです……/豪華8ページ入りジャケット」 アルバム:ヒューマン・ルネッサンス
再発MR 2249の帯/帯コピーは「ザ・タイガースの素晴らしい世界 !! /これは、力強く歌う五人の若者のアルバムです……」/これは改定価格の\2200と印刷されているもの ジャケット裏面
(再発帯) (ジャケット裏面)
[LP] 1968年11月25日発売
[発売日では、12月 5日となっている資料もあり。 再発CDの帯も<1968年12月発表>となっていた]
レーベル:ポリドール(発売:日本グラモフォン)
レコード番号:SMP-1420(以前のSLPMで始まる番号は使われなくなった) 価格:\1750

見開きジャケット。
歌詩の他、メンバーの写真が掲載された8ページのカラー・ブックレット貼付。 ただし、各写真自体はモノクロで、一部にカラーのフィルター処理が施されたデザイン。
ジャケット・デザイン担当者のクレジットは無いが、アート・ディレクターは廣野展生で、写真撮影は横須賀功光、デザイナーは石岡瑛子、その人選は当時タイガースのマネージャーだった中井國二とのこと。 演出された各写真のイメージは撮影した横須賀功光によるものらしい(『レコード・コレクターズ』誌 2002年7月号の記事「ジャケット・デザイン・イン・ジャパン」より)。

ジャケット左上のレコード番号部分/SMP-1420/MP 1420/MR 2249また、現品は一部未確認ですが、カタログなどの文字資料から、以下の再プレスがあると判断されます。
1) 1969年11月頃〜 番号:MP 1420 \1750
2) 1971年11月頃〜  1と同じだが、レコード会社名が「ポリドール」に変更されたもの *現品確認済(右の写真参照)
[以下は規格が異なる再発売]
[LP] 1974年 1月21日 ポリドール 番号:MR 2249 \2000 (右上の写真参照)
帯は、この再発用のデザイン(色は青緑だが、下記の再プレス等では、わずかに色の濃淡が異なるものも確認されている)。
また、このレコード番号で、後に\2200に値上げされた再プレスもある。 *現品確認済

このアルバムの[カセット]の発売状況については、手元に資料がありません。
[以下、CDでの再発売]
[CD] 1990年12月21日 ポリドール 番号:POCH-1054
「パーフェクトCDボックス」の1枚として初CD化。
オリジナルLP盤の8ページ・ブックレットも再現。 ただし『タイガース・オン・ステージ』『世界はボクらを待っている』のCDと同様、ジャケット・デザインは同一とはいえ、オリジナルのSMP-1420ではなく、再発のMR 2249を基にしているようだ(裏下部の会社名クレジット部分は修正されているのが分かるが、文字を消した形がMR 2249のレイアウトのように見える。 POCH-9035では価格部分以外、そのまま残っている)。
POCH-1233の帯/帯コピーは「壮大なテーマと格調高いサウンドで、王者タイガースの音楽的成長を余すところなく発揮したトータル・コンセプト・アルバム。日本のポピュラー音楽史上に輝く歴史的名盤。<1968年12月発表>」
POCH-1348の帯/帯コピーは上記CDと同一

[CD] 1992年 7月25日 ポリドール 番号:POCH-1233 税込\2200
単独では初のCD化。 同年に各社でリリースされた「GS 25th ANNIVERSARY」シリーズの1枚としてリリース。
ただし、中のブックレット部分はカット(見開き部分は残っており、そこにB面6曲の歌詩のみが掲載されているので、これだけしか知らないと変だと思われるはず)。
代わりに、中村俊夫によるライナー・ノーツが掲載された歌詩カードが添付されている。

[CD] 1994年 6月 1日 ポリドール 番号:POCH-1348 税込\1500
価格を変更した再発CD、各社が当時プロモートした廉価な「Q盤」シリーズ(ポリドールでは「CD極上音楽」、略して「CD極楽」シリーズ)としてリリースしたもの。
やはり、ブックレットは無く、上記と同じライナー付の歌詩カード添付。

[CD] 2000年 6月28日 ポリドール 番号:POCH-9035
「パーフェクトCDボックス〜ミレニアム・エディション」の1枚。
オリジナルLP内のブックレットの一部は、このボックスセット付属のLPサイズのブックレットに収録されているが、完全な形ではない(2ページ分のみ)。 前回の「パーフェクトCDボックス」で再現されたCDサイズの8ページ・ブックレットも付いていないが、パッケージの透明トレイの下部分には、そのブックレットの写真が1枚デザインされている。

UPCH-9018の帯/上部以外は、オリジナルLP初版の帯デザインを再現 [CD] 2002年 3月21日 ポリドール(制作:ユニバーサル ポリドール/発売:ユニバーサル ミュージック/販売:ビクターエンタテインメント) 番号:UPCH-9018 税込\2500
タイガースのデビュー35周年記念として、オリジナルのLPパッケージを CDサイズで復刻した見開き紙ジャケット仕様。 8ページのブックレット部分も再現、帯も初版のデザインを取り入れている(右写真)。 歌詩等を再掲載した別紙カード添付。 ただし、新たなライナーは未掲載。
レコーディング・データ
1968年
7月25日「廃虚の鳩」
7月31日「光ある世界」(サンケイ・ホールにてオーケストラ録音)
8月 8日「光ある世界」(再録音または追加録音?)「730日目の朝」
8月19日「生命のカンタータ」「緑の丘」「朝に別れのほほえみを」(この日の3曲は、いずれも村井邦彦作品)
8月23日「リラの祭り」「忘れかけた子守唄」「雨のレクイエム」(この日の3曲は、すぎやまこういち作品)
9月 2日「帆のない小舟」
9月 5日「割れた地球」
9月19日「青い鳥」
曲の内容に関するデータ/コメント
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- 曲タイトル 演奏時間 作詩 作曲 リード・ヴォーカリスト
A面 1 光ある世界
THE GLORIOUS WORLD
3分13秒 なかにし礼 すぎやまこういち 沢田研二
2 生命のカンタータ
HYMN FOR THE BIRTH
2分20秒 山上路夫 村井邦彦 沢田研二
3 730日目の朝
THE 730TH MORNING
2分42秒 加橋かつみ 加橋かつみ 加橋かつみ/岸部修三
4 青い鳥
THE BLUE BIRD
3分46秒 森本太郎 森本太郎 沢田研二/森本太郎
5 緑の丘
GREEN HILL
3分07秒 山上路夫 村井邦彦 加橋かつみ(ソロ)
6 リラの祭り
FLOWER FESTIVAL
2分52秒 なかにし礼 すぎやまこういち 無(全編ハーモニー)
B面 7 帆のない小舟
THE BOAT WITHOUT SAIL
2分37秒 なかにし礼 すぎやまこういち 加橋かつみ
8 朝に別れのほほえみを
MORNING SMILE FOR GOOD-BYE
2分53秒 山上路夫 村井邦彦 沢田研二
9 忘れかけた子守唄
LULLABY FOR THE LOST SON
2分55秒 なかにし礼 すぎやまこういち 沢田研二/加橋かつみ
10 雨のレクイエム
ENDLESS RAIN
3分17秒 なかにし礼 すぎやまこういち 岸部修三+ハーモニー
11 割れた地球
THE BROKEN EARTH
3分33秒 山上路夫 村井邦彦 沢田研二(ソロ)
12 廃虚の鳩
A WHITE DOVE
3分28秒 山上路夫 村井邦彦 加橋かつみ
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編曲者のクレジットは無い。
ただし、このLPからの先行シングル「廃虚の鳩/光ある世界」には、それぞれの作曲者が編曲もしたとのクレジットがあるので、このアルバム全曲でも、すぎやま、村井の両作曲家の作品は当人が担当、メンバーの加橋と森本の作品は(おそらく)すぎやまが担当したものと思われるが、アルバム全体のトーンを統一するために、すぎやまが全曲のアレンジにサウンド・プロデュースというような役割で関わった可能性もある。

「帆のない小舟」は、作詩者・なかにし礼の著書 『翔べ!わが想いよ』によれば、すでに1958年頃(この10年前!)に同タイトルの詩が書かれていたという。
4番まで創られていたようだが、この著書には2番までしか掲載されていない。 その範囲ではタイガース版の詩とは一字一句まで同じということは無いにしても、「ゆらり ゆらゆら」という肝と言えるフレーズはあり、詩の基本イメージも同一。 また曲も、本人がショパンの「葬送」のテーマに似た暗いメロディーを口ずさんでいる内に付いてしまったらしい。
録音データをチェックしてみると、この曲は最後から3番目に、他の曲から多少時間を空けて「運命」というテーマ(とタイトル)でレコーディングされているが、このアルバムの創作過程の多少煮詰まった後半で、苦しかった自分の若き日の想いが甦って来て、このような形でここにアダプトされたのかもしれない(この原詩が書かれたのは、なかにしが20才頃のはずだが、このアルバム制作時のタイガースのメンバーも20才位だったので、その年の頃の自分の姿がダブったのかも)。

「光ある世界」「廃虚の鳩」は先行発売シングルと同テイクだが、ここからシングル・カットされる「青い鳥」は、そのシングルとは別テイク。
「730日目の朝」には(その目的はハッキリしないが)わずかにリミックスされた音源が存在する。 1990年に発売されたCDボックスセット内の『LEGEND OF THE TIGERS』に初収録された。
「廃虚の鳩」「青い鳥」以外の このアルバム収録曲のライヴ・テイクは残されていないが、再結成タイガースの『1982 LIVE』『A-LIVE』にはメドレーの一部として「朝に別れのほほえみを」「忘れかけた子守唄」が(この順番で続けて)収録。
その後、2001年12月に発売されたCD 『レア&モア・コレクション〜LIVE ヒストリー編』に、「忘れかけた子守唄」の1969年1月 日劇ウエスタン・カーニバルでのライヴ音源が発掘収録された)
主演映画第2作 『華やかなる招待』では、「光ある世界」「青い鳥」「リラの祭り」「廃虚の鳩」が(「光ある世界」以外は別テイクで)使われている。映画ページ参照

なお、このアルバムの内容等についての詳細は、[欄外コラム(10)] を ご参照ください。
[欄外コラム(10)] LP『ヒューマン・ルネッサンス』の構想こちらにて
作成を進めていく途中で、(当方で確定できない)様々な疑問点が生まれてきました。
各ページ内で触れる場合もありますが、触れきれない部分はこちらのコラム欄で取り上げます。
当方が未見の記事や関係者の証言等で、(当方にとって)納得できる結論が導き出されるまで、
疑問のまま問題提起しておきたいと思います。
(一応、当方が考える仮説も提出しておきますが、もちろん解決したら、それを掲載します)
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