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タイトル/ジャケット
パッケージに関するデータ/コメント
ザ・タイガース 世界はボクらを待っている
THE TIGERS
THE WORLD IS WAITING FOR US

オリジナル盤の帯/帯コピーは「同名東宝映画サウンド・トラック/超豪華ステレオ写真付 !! /超豪華ジャケット !! (8ページカラー入り)」 アルバム:ザ・タイガース 世界はボクらを待っている
再発MR 2248の帯/帯コピーは「同名東宝映画サウンド・トラック/ザ・タイガースの映画のサントラ盤です/8ページカラー入り」
左と同じく再発MR 2248の帯だが、色が赤に替わり、価格の印刷部分の位置も異なる ジャケット裏面
(再発帯 2種) (ジャケット裏面)

(↓上記ジャケットを見開いた絵柄)
こうして全体を俯瞰すると「ひょっこりひょうたん島」のイメージ?


*ちなみに、このタイトルはディキシーランド・ジャズのスタンダード曲「世界は日の出を待っている/THE WORLD IS WAITING FOR THE SUNRISE」から採られたもの。
なお、同曲も演奏されている寺内タケシとバニーズのLP『世界はテリーを待っている/THE WORLD IS WAITING FOR "TERRY"』(テリーとは寺内タケシのニックネーム)が、すでに1967年6月に発売されていた。
ローリング・ストーンズのアルバム『THEIR SATANIC MAJESTIES REQUEST』のオリジナル盤ジャケットに使われた3Dフォトを意識したものか? 詳しくは当ページ最下欄を参照[LP] 1968年4月20日発売
[発売日は資料によって食い違いがある。 5月15日の他、6月という資料もあって統一されていませんが、ここでは森本太郎の日記の日付を採用しました]
レーベル:ポリドール(発売:日本グラモフォン)
レコード番号:SLPM-1395 価格:\1750

見開きジャケット。 帯では「ステレオ写真」と表記されているが、画が立体的に飛び出して見える3Dフォト(右の写真)添付。[欄外コラム(7)] 参照
歌詩の他、映画のキャストやストーリーも掲載された8ページのカラー・ブックレット貼付。 「写真提供:週刊平凡/東宝/週刊セブンティーン」のクレジットあり。
ジャケット・デザイン担当者のクレジットは無いが、イラスト共に廣野展生が手掛けたとのこと(『レコード・コレクターズ』誌 2002年7月号の記事「ジャケット・デザイン・イン・ジャパン」より)。

また、現品は一部未確認ですが、カタログなどの文字資料から、以下の再プレスがあると判断されます。ジャケット左上のレコード番号部分/SLPM-1395/SMP-1395/MP-1395/MR 2248
1) 1968年12月頃〜 番号:SMP-1377 \1750 *現品確認済(右の写真参照)
2) 1969年11月頃〜 番号:MP-1377 \1750 (右の写真参照)
3) 1971年11月頃〜  2と同じだが、レコード会社名が「ポリドール」に変更されたもの
*現品確認済(下の写真参照、クレジットの一部が「NIPPON GRAMMOPHON」ではなく「POLYDOR」となっている)
ジャケット裏下部のクレジット/それまでの「MANUFACTURED BY NIPPON GRAMMOPHON CO,. LTD., JAPAN」のクレジットから「MANUFACTURED BY POLYDOR K.K., JAPAN」に変更されている
[以下は規格が異なる再発売]
[LP] 1974年 1月21日 ポリドール 番号:MR 2248 \2000 (右上の写真参照)
帯は、この再発用のデザイン(ピンクと赤の2種が確認されている、左欄参照)。
ジャケットの仕様は上記オリジナル盤と同じカラー・ブックレット付だが、3Dフォトは添付されていなかったはず(帯での告知から削除されている)。
また、このレコード番号で、後に\2200に値上げされた再プレスもある。 *現品確認済

このアルバムの[カセット]の発売状況については、手元に資料がありません。
[以下、CDでの再発売]
[CD] 1990年12月21日 ポリドール 番号:POCH-1053
「パーフェクトCDボックス」の1枚として初CD化。
オリジナルLP盤の8ページ・ブックレットも再現。 ただし、ジャケット・デザインは同一とはいえ、オリジナルのSLPM-1395ではなく、再発のMR 2248を基にしているようだ(下記POCH-1347のブックレット裏下部にある会社名クレジット部分で分かる、他の番号のものではカットされていて確認できないが、おそらくCD用は番号部分以外はすべて同じ原版を使ったと思われる)。
POCH-1232の帯/帯コピーは「デビュー曲「僕のマリー」から永遠の名曲「花の首飾り」まで、タイガース全盛期のヒット曲を満載!初主演映画サウンドトラック・アルバム。<1968年5月発表>」
POCH-1347の帯/帯コピーは上記CDと同じ

[CD] 1992年 7月25日 ポリドール 番号:POCH-1232 税込\2200
単独では初のCD化。 同年に各社でリリースされた「GS 25th ANNIVERSARY」シリーズの1枚としてリリース。
ただし、中のブックレット部分はカット。 代わりに、中村俊夫によるライナー・ノーツが掲載された歌詩カード添付。

[CD] 1994年 6月 1日 ポリドール 番号:POCH-1347 税込\1500
価格を変更した再発CD、各社が当時プロモートした廉価な「Q盤」シリーズ(ポリドールでは「CD極上音楽」、略して「CD極楽」シリーズ)としてリリースしたもの。
やはり、ブックレットは無く、上記と同じライナー付の歌詩カード添付。

[CD] 2000年 6月28日 ポリドール 番号:POCH-9034
「パーフェクトCDボックス〜ミレニアム・エディション」の1枚。
オリジナルLP内のブックレットの一部は、このボックスセット付属のLPサイズのブックレットに収録されているが、完全な形ではない(2ページ分のみ)。 前回の「パーフェクトCDボックス」で再現されたCDサイズのブックレットも付いていないが、パッケージの透明トレイの下部分には、オリジナルLPには無かった武道館コンサート時のショットがデザインされている。

UPCH-9017の帯/上部以外は、オリジナルLP初版の帯デザインを再現 [CD] 2002年 3月21日 ポリドール(制作:ユニバーサル ポリドール/発売:ユニバーサル ミュージック/販売:ビクターエンタテインメント) 番号:UPCH-9017 税込\2500
タイガースのデビュー35周年記念として、オリジナルのLPパッケージを CDサイズで復刻した見開き紙ジャケット仕様。 8ページのブックレット部分も、3Dフォトの写真(立体仕様ではないが)もCDサイズの同縮尺で再現、帯も初版のデザインを取り入れている(右写真)。 映画紹介や歌詩等を再掲載した別紙カード添付。 ただし、新たなライナーは未掲載。
このアルバムに関しては、何とブラジル盤が存在するようだ。 ジャケットも異なるとのことだが、現品は未確認。
レコーディング・データ
基本的には既発売シングル・テイクを集めたアルバムだが、それ以外等に付いては、下記の各曲のコメントに記載
曲の内容に関するデータ/コメント
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- 曲タイトル 演奏時間 作詩 作曲 編曲 リード・ヴォーカリスト
A面 1 君だけに愛を
LOVE ONLY FOR YOU
3分23秒 橋本淳 すぎやまこういち
(すぎやま・こういち
とクレジット=以下同)
(クレジット無) 沢田研二
2 銀河のロマンス
ROMANCE IN THE MILKY WAY
1分38秒 (インストゥルメンタル) すぎやまこういち (クレジット無) (インストゥルメンタル)
3 モナリザの微笑
MONA LIZA'S SMILE
2分50秒 橋本淳 すぎやまこういち すぎやまこういち 沢田研二
4 花の首飾り
FLOWER NECKLACE
3分53秒 菅原房子
補作=なかにし礼
すぎやまこういち すぎやまこういち 加橋かつみ
5 僕のマリー
MY MARY
2分56秒 橋本淳 すぎやまこういち すぎやまこういち 沢田研二
6 落葉の物語
THE STORY OF THE FALLING LEAVES
4分04秒 橋本淳 すぎやまこういち (クレジット無) 沢田研二
B面 7 真赤なジャケット
RED JACKET
3分10秒 橋本淳 すぎやまこういち すぎやまこういち 沢田研二
8 イエロー・キャッツ
YELLOW CATS
3分06秒 橋本淳 すぎやまこういち (クレジット無) 沢田研二
9 星のプリンス
PRINCE IN THE HEAVEN
3分33秒 橋本淳 すぎやまこういち すぎやまこういち 沢田研二
10 こっちを向いて
LET ME SEE YOU BABY
3分42秒 橋本淳 すぎやまこういち すぎやまこういち 岸部修三
11 シーサイド・バウンド
SEASIDE BOUND
3分15秒 橋本淳 すぎやまこういち すぎやまこういち 沢田研二
12 銀河のロマンス
ROMANCE IN THE MILKY WAY
3分46秒 橋本淳 すぎやまこういち すぎやまこういち 沢田研二

このアルバムは「同名映画サウンド・トラック盤」と銘打たれていたが、実際には既発売のシングル盤5枚のAB面10曲のレコード・テイク、および映画とは別テイクのインストゥルメンタル「銀河のロマンス」と新曲「イエロー・キャッツ」を収録したもので、曲順は映画に沿っているとはいえ、実際の映画のサントラとは異なる。
ただし、シングル盤のテイクに一部効果音がオーヴァーダビングされていたり、(クレジットはされていないが)映画のセリフ等がかなりインサートされているので、今のようなビデオが無い時代、映画の追体験アイテムとしては価値が高かったと言えよう。
ちなみに、映画の音声はモノラルだが、このレコードに収録されたセリフではステレオ効果が一部に施されている。このページの最初に戻る
その他、詳細は以下に記載。 実際の映画でのテイク等については映画ページ参照

1 冒頭、映画のシーンと同様にファンの歓声に導かれて「君だけに愛を」が始まり、エンディングでも歓声が被さるが、その歓声の分だけタイム表記が長い。
曲自体はシングルと同じテイクだが、途中でも歓声がオーヴァーダビングされ、ライヴ演奏のような雰囲気のミックスとなっている。
2 この「銀河のロマンス」はインストのショート・ヴァージョンだが、いかにもBGM的サウンドであり、タイガースの演奏とは思えない。
実際の映画でもこの曲のインストが流れるシーンはあるが、その演奏の方がGS的。
ポリドールの録音日誌には、1968年3月8日付でアーティスト名の無い「銀河のロマンス」の記載が見られるが、それが、この録音だったと思われる。
なお、このレコードではタイトルバックの音楽という感じでこの位置に収録されているが、実際の映画でのタイトルバックは違う曲(タイガースの曲ではない映画用音楽)だった。
3 映画のセリフがインサートされた後、シングルと同じテイクの「モナリザの微笑」が始まる。 上欄のタイム表記は、そのセリフ部分も含んだもの。
セリフは久美かおり扮するヒロインの事故についてのメンバーの会話だが、前半部分の「昨日のこと、デッカク書いたなあ」「可哀想なことしたな、あのコ」は映画には無い。 ただし、後半部分は映画と同じ録音がそのまま使われているようだ。
(なお、映画では同じシーンでジュリーが引越しについて語るが、その「烏山、四谷、ここ、」の次の引越し先の音声がカットされている。 おそらく実際の地名を口にしていたのだろうが、当時タイガースの住居にはファンが多数押しかけて近隣等に迷惑を掛けていたので、対策のため、映画公開時には伏せたものと思われる)
4 この「花の首飾り」に関しては、シングルと同じ。
5 映画のセリフの後、シングルと同じテイクの「僕のマリー」が始まる。 タイム表記は、そのセリフ部分も含んでいる。
セリフは、久美かおりをどう扱うかをメンバーとなべおさみが話すところだが、このシーンは実際の映画ではこの位置ではなく、次の「落葉の物語」の前にインサートされているシーンのさらに後。
また、前半の「だったら彼女の味方はボクらしかいないじゃないか」までのセリフは映画には無い。
後半は映画と同じ録音だと思われるが、加橋かつみのセリフ「彼女が自分ちを思い出すまでさあ、…」の「さあ」はカット。
なお、各々のセリフがステレオの左右チャンネルに振り分けられている。
6 岸部おさみが寝ている他のメンバーを起こす映画のシーンの後、シングルと同テイクの「落葉の物語」が始まるが、映画では逆に、「曲」→「このシーン」となっている。 タイム表記は、このセリフ部分も含んだもの。
セリフ自体は映画と同じ録音だと思われるが、映画ではBGMが被さっていた。
また、映画での各メンバーの位置関係に合わせたように、セリフがステレオの左右チャンネル間で移動する。
7 映画のシーンと同じように、自動車の警笛と排気音に被さって「真赤なジャケット」が始まる。
曲自体はシングルと同テイクだが、途中の効果音は歓声ではなく、自動車の排気音がステレオでオーヴァーダビングされている。
さらにエンディングでも同じく排気音が大きくミックスされていることもあり、全体的な印象はシングルとはかなり違って聴こえる。
効果音の長さの分、タイム表記は長い。
8 のどかな「ネコふんじゃった」のフレーズとロック・ビートの対比が印象的な、このアルバム唯一の新曲「イエロー・キャッツ」だが、映画とは別テイクのはず。
1968年2月16日に「銀河のロマンス」「花の首飾り」と共に録音された。
もともとは、そのシングルの候補曲の1つだった可能性もあるが、映画のクランクイン3日前という録音時点では、すでにこの形でのLP収録が決まってのものだったと思われる。
9 映画では使われていないジュリーの「シルビー」「シルビー」という語りがインサートされて、シングルと同じテイクの「星のプリンス」が始まる。
語りの分だけ、わずかにタイム表記が長い。
なお、レコードとは異なる映画での久美かおりや加橋かつみのヴォーカルが聴かれるテイクは、後にCD化もされている。
シングル「シーサイド・バウンド/星のプリンス」のページ参照
10 ジュリーがコンサート会場に現われない件についての岸部おさみとなべおさみの会話、およびステージでのジュリー抜きで演奏するという岸部のMCに続いて、歓声と共に「こっちを向いて」が始まる。
なお、ここでの岸部となべの両おさみの会話シーンは撮影されたのだろうが、実際の映画では未使用だったし、岸部のMC部分も別録音で、「ボク達 4人だけで…」の「だけ」部分は映画には無い。
ただし、収録テイク自体はシングルと同じなので、そこに居ないはずのジュリーのコーラスも聴こえる…。 冒頭のセリフ分、タイム表記は長い。
11 UFOに連れ去られたジュリーからファンへのアピールがインサートされ、「LET'S GO TIGERS!」の掛け声と共に「シーサイド・バウンド」が始まる。
このアピール部分は映画と同じように聴こえるが、メンバーに呼びかける「サリー、トッポ、ピー、タロー」は、実際の映画では「サリー、トッポ、タロー、ピー」の順番。
このテイク自体はシングルと同じだが、エンディングはシングルより10秒ほど早くフェイド・アウトする。 ただし、冒頭のセリフがあるため、全体のタイム表記は長い。
12 地球に無事戻ったジュリーの挨拶と曲紹介(セリフの文句は同じだが、映画とは別録音)に続いて、シングルと同テイクの「銀河のロマンス」が始まる。
映画のシーンと同様、エンディング近くでは海辺の波の音がミックスされるが、最後は映画とは異なり、ジュリーによる「シルビー」の呼び声の繰り返し、およびUFOの飛行をイメージした効果音で終了。 それらが前後に付け加えられた分、タイム表記は長くなっている。
[欄外コラム(7)] LP『世界はボクらを待っている』の特典3Dフォトのアイデア こちらにて
作成を進めていく途中で、(当方で確定できない)様々な疑問点が生まれてきました。
各ページ内で触れる場合もありますが、触れきれない部分はこちらのコラム欄で取り上げます。
当方が未見の記事や関係者の証言等で、(当方にとって)納得できる結論が導き出されるまで、
疑問のまま問題提起しておきたいと思います。
(一応、当方が考える仮説も提出しておきますが、もちろん解決したら、それを掲載します)
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