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ザ・タイガース 映画出演リスト
ドリフターズですよ!前進前進また前進 (ゲストでの映画初出演)
ザ・タイガース 世界はボクらを待っている (映画初主演)
・クレージー メキシコ大作戦 (沢田研二のみゲスト出演)*このページの最下欄に併記
ザ・タイガース 華やかなる招待 (主演映画第2作)
ハーイ!ロンドン(主演映画第3作)
日本一のヤクザ男(沢田研二のみゲスト出演)
喜劇 右向けェ左!(タイガースとして最後にゲスト出演した映画)

タイトル/ポスター/パンフレット
歌唱シーン
ザ・タイガース 世界はボクらを待っている
映画ポスター 映画パンフレット


*ちなみに、このタイトルはディキシーランド・ジャズのスタンダード曲「世界は日の出を待っている/THE WORLD IS WAITING FOR THE SUNRISE」から採られたもの。
なお、同曲も演奏されている寺内タケシとバニーズのLP『世界はテリーを待っている/THE WORLD IS WAITING FOR "TERRY"』(テリーとは寺内タケシのニックネーム)は、すでに1967年6月に発売されていた。
君だけに愛を (2分04秒=映画よりの実測)
冒頭、東宝マークが出る前から響いている大歓声の中、東京・有楽町にあった日本劇場(いわゆる日劇)の全景が映し出される(ちなみに、現在の映画館・日本劇場の入っているビルは、この跡地に建てられた)。
1968年1月15日から22日まで開催された「第32回ウエスタン・カーニバル」の時の映像のはずだが、続いてこの曲のイントロが始まる。

タイガースの映像もこの時のステージからのはずだし、実にうまくリップ・シンクロしているが、演奏はレコード・テイクと思われる。 間奏前で終了するショート・ヴァージョン。

曲の後、この映画のタイトルが現われる。
モナリザの微笑 (1分55秒=映画よりの実測)
この映画以前にゲスト出演した『ドリフターズですよ!前進前進また前進』の時と同じ黒いベルベット+大きなリングのネックレスの衣裳で、スタジオのセット(チェス盤のイメージ)で唄われる。

レコードとは別テイクのショート・ヴァージョンで、森本太郎の電気ハーモニカをフィーチャーしているが、演奏時間も同じだし、ひょっとしたら演奏(歌も)は前記映画のテイクを流用?
花の首飾り (3分53秒=映画よりの実測)
スタジオでバレリーナ達と踊りながら唄われるが、レコード・テイクがそのまま使われたようだ。
メンバーの踊りは、かなりぎこちない。 撮影日は1968年3月8日(金曜日)。
僕のマリー (2分48秒=映画よりの実測)
ファンの女の子役の小橋玲子が家で観るSONY製小型テレビ(タイアップ?)に映る番組の中で唄われているが、テレビのスイッチを切っても、そのまま曲は続いていて、タイガースが引っ越して来た近くのマンションの一室での練習シーンへとつながるという、面白いシーン。

演奏はヴォーカル部分から始まるが、間奏を繰り返すロング・ヴァージョン。 ストリングス抜きのレコード・テイクを多少スピード・アップして編集したもののように聴こえるが、別テイクかもしれない。

エンディングは「夢を見た」のフレーズを4回このページの最初に戻る(レコードでは3回)繰り返した後、最後のヴォーカルにエコーを掛けて終了。 そして次画面での「夢」のシーンに入っていくというワケ。
落葉の物語 (1分45秒=映画よりの実測)
続けて小橋が見る夢の中で唄われる。
1968年3月13日(水曜日)に東京・田園調布の並木道で撮影された、シンプルだが、とてもフォトジェニックな映像が印象的で、本当に夢のよう。

ジュリーが小橋に明治チョコレートの「デラ」を手渡すタイアップ・カットもあり。明治製菓プレゼント・レコードのページ参照

後半をカットしたショート・ヴァージョンだが、演奏はレコード・テイクを編集したもののようだ。
銀河のロマンス(リハーサル) (1分08秒=映画よりの実測)
日頃の練習風景そのままのようなリハーサル・シーン。 撮影は1968年3月1日(金曜日)で、作詩の橋本淳、作曲のすぎやまこういちも登場して歌唱指導。

(ミュージカル)映画での歌や演奏は、あらかじめ撮影前に録音しておいて("プレスコ")、それを再生しながら("プレイバック")唄ったり演奏したりするフリをするという方法が一般的だが、このシーンは同時録音かもしれないと思わせるくらいに、まったく無理が感じられない。

当然にレコードとは違うテイクで、すぎやまが弾くピアノもフィーチャーしたショート・ヴァージョン。
真赤なジャケット (1分28秒=映画よりの実測)
箱根に移動するタイガース・バス(他のシーンでも登場するが、トラをイメージしたカラーリングが施されている)の中で唄われる。

前半のみのショート・ヴァージョンだが、ノー・ストリングスの別テイク。
レコードのパーカッションに替わって、ヴォーカルと掛け合いのようになるギターのオブリガードが加わっており、テンポも速い。
イエロー・キャッツ (3分20秒=映画よりの実測)
おもちゃのピアノで「ネコふんじゃった」を爪弾く森本太郎の指先のアップから始まり、1968年2月28日(水曜日)に箱根で撮影された様々なカットを積み重ねた映像で唄われる、屈指の名場面。

特に音楽のビートとモーターボートの画がシンクロしてスパークするような圧倒的な疾走感と、自然の中でハツラツと躍動するメンバー描写に感じられる生き生きした解放感は、和田嘉訓監督のデビュー作 『自動車泥棒』の屋外シーンでも見られたものだが、より昇華された演出。
また、この頃のイメージでは借りてきたネコみたいと思えないこともないタイガースの野性的な本質も、的確にトラえている。 やはり野に置けタイガース!

演奏はレコードよりテンポが速く、ノー・ストリングス。このページの最初に戻る
レコードのエンディングでは、スローな「ネコふんじゃった」がクロス・フェイドしてくるが、映画ではファズ・ギターのフレーズが長く続く。
星のプリンス (3分32秒=映画よりの実測)
箱根の湖畔で1968年2月27日(火曜日)に撮影。
バッキングはレコードと同テイクと思われるが、久美かおりとのデュエット(ちゃんとハモる)で、歌詩も一部では「星のプリンセス」と唄われるヴァージョン。

さらに後半は加橋かつみ始めメンバーも加わり、踊りながら唄われるが、振付はフォーク・ダンス。
エンディングはレコード・テイクより数秒長い。

なお、この映画テイクは後にCD化もされている。シングル「シーサイド・バウンド/星のプリンス」のページ参照
こっちを向いて (2分08秒=映画よりの実測)
武道館のステージで、ジュリー抜きのタイガースが唄う。

岸部の叫ぶようなMCの後、「LET'S GO」の掛け声とドラム・スティックのカウントに続いて演奏がスタート。
もちろんリード・ヴォーカルは岸部おさみで、ノー・ストリングスのバンド・ヴァージョン。

連れ去られたUFO内での会話がかなり被さり、やがて地球と交信できるようになったジュリーからの呼びかけで、演奏は中断。
シーサイド・バウンド (5分59秒=映画よりの実測)
この映画のクライマックス、ファンの歓声でUFOのコントロールを失わせ、ジュリーを地球に取り返そうというシーンで、武道館はもちろん、東京中、日本中?のファンを巻き込んだ「ゴー・バウンド」の大合唱というか大歓声と共に唄われる、約6分にもおよぶロング・ヴァージョン。

当然、レコードとは別テイクだが、テンポも速い。 もっとも、演奏自体がこの長さだったというわけではなく、編集でリフレインして作ったロング・ヴァージョンだと思われるが、ジュリーとサリーのデュエットっぽく聴こえてくるヴォーカル部分は特に新鮮な印象。
途中、何とジュリーが「映画館でご覧の皆さんも…」と振って来るので、一瞬たじろぐ。

なお、筆者は以前、この作品の脚本を書かれた田波靖男氏とお話したことがありますが、観客をも巻き込もうとしたアイデアは劇団四季のある舞台がヒントになったとのことでした。 しかし、生の舞台でならともかく、スクリーンの壁を超えようとしたのは、実に大胆。 このページの最初に戻るオリジナル脚本には「ここで観客も一緒に唄うようになったら理想的」と注記されているが、「"シーサイド・バウンド"では観客総立ちで劇場中が揺れた」と和田監督は著書で述懐している。
銀河のロマンス(〜エンディング) (4分49秒=映画よりの実測)
無事戻ったジュリーを迎えて唄われる、この映画の主題歌。
最初は1968年3月10日(日曜日)の武道館での映像だが、いつの間にか3月5日(火曜日)千葉県・白子浜で撮影された海辺シーンへと移動。

演奏も武道館ではノー・ストリングスのバンド・ヴァージョンだが、間奏の後で繰り返して演奏される後半はストリングスと女性コーラスを加え、そのままエンディングの高鳴る劇伴音楽に連なって、映画と共に終了する。
データ
1968年4月10日(水曜日)封切 東宝系公開
同時上映:『ドリフターズですよ!盗って盗って盗りまくれ』(こちらが併映作品)

東宝+渡辺プロ作品
上映時間 1時間28分
製作=渡辺晋+五明忠人/脚本=田波靖男/監督=和田嘉訓/撮影=長谷川清/音楽=森岡賢一郎+すぎやまこういち
出演=ザ・タイガース(沢田研二/瞳みのる/森本太郎/加橋かつみ/岸部おさみ)/久美かおり/小橋玲子/松本めぐみ/三遊亭円楽/天本英世/なべおさみ/武智豊子/小沢昭一/他
レーザー・ディスクと同じデザインのパッケージだが、こうして並べてみると、サイズの小ささが寂しい感じ 存在がマボロシ的だったレーザーディスク/何とチャプターが付いていないという、レーザーディスクのメリットをまるで生かしていないものだったが、今後は充実したDVD化を期待したい
ビデオ
東宝 TG1199
レーザーディスク
東宝 TLL2112
ビデオは、東宝ビデオから現在も発売されている。 ここに掲載したビデオは以前のパッケージで価格は\13800だったが、現在はパッケージが異なり、税別\5500と比較的買いやすい価格になっている(東宝ビデオ TG4898S)。

また、1988年1月21日にはレーザーディスクも発売されていたが、すでに廃版。


なお、この映画のサウンド・トラック盤として1968年4月20日にリリースされた同名のアルバムは、実際には既発売のシングル・ヴァージョンを編集したものだった。
詳細はアルバム『世界はボクらを待っている』のページ参照


また、1982年2月21日にカセット・テープのみで『想い出の映画サントラのすべて』がアポロンから発売されたが、これは映画のサウンド・トラックそのものを編集した内容だった。
残念ながら、全曲完全収録というではないが、使われている音源は、あくまで映画からのもの。
タイガース主演映画 『世界はボクらを待っている』 『華やかなる招待』 『ハーイ!ロンドン』の3本をダイジェストこれは、長い間、幻のアイテムだったが、2002年1月23日に『ザ・タイガース レア&モア・コレクション II 〜オリジナル・サウンドトラック編〜』としてCD化された(右の写真)。
この映画の撮影は、1968年2月17・18日のリハーサルを経て、2月19日から3月20日の間に行なわれた(続いて、3月22日にアフレコも)。

その中には、3月10日(日曜日)に12,000名のファンを招いて開催された武道館での新曲「花の首飾り」「銀河のロマンス」発表会の模様も含まれる。

ロケ地は東京の他、箱根と千葉県・九十九里浜の一角の白子浜。

(右欄ともに、ここに記載した撮影日等は、1968年5月1日発行『近代映画グループ・サウンド/オール・タイガース特集号』での、各メンバーが書いたという記事「オール撮影日記」によります)
クレージー メキシコ大作戦映画ポスターにも沢田研二の写真やクレジットは無い
1968年4月27日(土曜日)封切 東宝系公開
(基本的には一本立興行だが、日本中央競馬会が製作した『サラブレッド』という短編ドキュメンタリー映画が併映されたようだ)

東宝+渡辺プロ作品
上映時間 2時間42分
製作=渡辺晋+大森幹彦/脚本=田波靖男/監督=坪島孝/撮影=内海正治/音楽=宮川泰+萩原哲晶
出演=植木等/ハナ肇/谷啓/アンナ・マルティン/浜美枝/大空真弓/園まり/藤田まこと/他
上記番組は4月26日まで上映されたが、同じく東宝系で続けて4月27日より封切られたクレージーキャッツ主演の『クレージー メキシコ大作戦』に、沢田研二だけが(ゲスト)出演している。

この映画は、クレージーキャッツがアメリカのラスベガス大通りで唄って踊るシーンが強烈だった前年公開の 『クレージー黄金作戦』(この映画に挿入されるショー場面は『世界はボクらを待っている』の和田嘉訓監督が演出していた)の大ヒットに続いて、オリンピック開催直前で話題になっていたメキシコ、および再びアメリカにロケし、園まり、中尾ミエ、ザ・ピーナッツやドリフターズ等、渡辺プロのスターも出演する2時間42分の大作だが、ジュリーが登場するのはラストのパーティ・シーンの約3分間のみ。

メキシコの人気女優というヒロインのアンナ・マルティンの恋人役とはいえ、 単なる彩りで、誰でも構わない役なのだが、渡辺プロ側が出演させたらしい。 「ボクはこの人のあたたかいハートにタッチしちゃったんです」なんてセリフもあり、クレージーキャッツの唄う「ギンギラマーチ」をバックに踊る場面もあるけれど、ストーリーには全然関係なし。 しかし、いわゆるカメオ出演(ノークレジットのゲスト出演)で、それが逆に豪華な印象。

もっとも、この作品の予告篇には、このシーンも使われていて、「ジュリー 沢田研二」とのクレジットもされている。 『世界はボクらを待っている』上映時には、この予告篇も上映されたはずであり、やはり、多少なりともタイガース人気に便乗しようという宣伝方針であったのだろう。
この作品はレーザーディスク化されており、その予告篇も収録されている(東宝ビデオ TLL2247 税別\7767)。 ちなみに、ジュリー登場シーンのチャプターのタイトルは(おそらく、お分かりの担当者のシャレで)「君だけに愛を」とされている。
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